起業に必要なものを準備しよう

ワークショップや教室の開催場所を探そう

個人がワークショップや教室、セミナーを開催できる場所としては、自宅、実家、レンタルスペース、貸し会議室、賃貸物件などのほか、公民館や町会会館、幼稚園、保育園、小学校、児童館などの教育施設や店舗やギャラリーの空きスペースや空き時間などがあります。
それぞれの場所で「できること」「できないこと」があり、立地が集客の難易度に直結するため、慎重に選ぶ必要があります。

開催場所を探すときに注意しておくことは?

立地や建物の構造が集客に直結する上、スペースによっては商用利用が禁止されていたり、調理はできなかったり、音が出せなかったりといろいろな制約があります。
具体的にどんなワークショップや教室を行うかを考えてから、それに合うスペースを探しましょう。

集客に影響する立地とは?

駅から遠ければ、電車利用の方にはどうしても敬遠されます。
階段で上がらなければならない場所は、ベビーカーなどの子連れのお客様には負担になります。
道が入り組んでいてわかりにくい場所は、迷子になったお客様の対応に追われるかもしれません。
周りが静かな住宅街で、音楽を使ったにぎやかなワークショップを開催すると苦情が入ることがあります。
レンタル料が高すぎると、固定費がかさむため参加費を高額にせざるを得なくなります。

これらの条件が悪い場合、初期段階の集客は難易度が上がります。
ただし立地が良い場所は、レンタル料も高くなりがちです。
バランスを見ながら検討してください。

単発ワークショップの場合は、数回開催してみてから、定番にする場所を検討しても大丈夫です。
(連続講座の途中変更は、お客様に迷惑がかかるため極力控えましょう)

場所は余裕をもって探す

貸会議室やレンタルスペースは、予約開始のタイミングで人気の日時は埋まってしまうことがよくあります。
余裕をもって日程を設定し、会場の予約が取れてから募集を開始するようにしましょう。
(まさかこの日が取れないなんて!?ということ、結構あります。
開催場所の変更はとても大変なうえ、大きなトラブルに発展しがちなので、まずは場所をキープ!と覚えておいてください。)

個人が店舗やサロン、教室を開催するのに使える場所

自宅、実家

敷金、礼金などが不要で初期投資が少ないため、資金が少ない場合でも始めやすい場所です。
最近は、自宅は狭いから部屋が余っている実家で!という方も増えています。

家賃が不要な場合も多く、赤字になりにくいので「とりあえず自宅でサロンやワークショップをスタート」という女性起業家さんはとても多いです。

注意ポイント

立地の面で不便があったり、家族の居住空間との兼ね合いでもめたりすることもありますので、家族とはしっかり相談した上で、よく考えて決断してください。
また、女性の一人暮らし、シングルマザーの場合などは、住所を公開することで、犯罪に巻き込まれる危険もあることを覚えておきましょう。

貸し会議室、レンタルスペース

単発のワークショップやセミナー、期間限定の店舗や、週数日のお教室、サロンなどには気軽に使えておすすめの場所です。
駅に近いなど利便性も高い場所が多く、コストはかかりますが、気兼ねなく使えるのは大きなメリットです。

注意ポイント

必要な日に予約が取れなかったり、万が一開催できなくなった場合にキャンセル料を取られてしまうリスクがありますので、計画的に利用しましょう。

地域センター、自治会館などの公共スペース

住民なら安価で借りられて、「まずお試しにはじめる」には最適。
地方自治体のWEBサイトなどから調べることができますので、把握しておいて損はありません。

公営のものは営利目的での利用ができない場合が多いですが、自治会や町内会の会館などは営利目的での利用をOKしていることも多いので、ぜひ調べてみてください。

注意ポイント

公営のスペースは、基本的には「営利目的の利用は禁止」です。
「営利目的」の範囲がどこまでになるのか、基準は各施設によって異なりますので、必ず事前に確認してください。

普段は有料の教室を、体験会として無料で行うならOK、材料費だけならOK、サークルが呼ぶ先生としてならOKなど、規約の範囲内でも色々と使い方はありますのでよく調べて置きましょう。

幼稚園、保育園、小学校、児童館等

子供向け、保護者向けの教室を開催する場合には、これらの施設もおすすめです。
PTAに向けてフラワーアレンジメント教室、写真整理講座、保育園や幼稚園での子育てに関するセミナーなど、アイデア次第で色々な教室が開催できます。
実際に子供が通っていれば話も通しやすくなりますので、ぜひ検討してみてください。

注意ポイント

基本的には参加者からは参加費をとれないことが多いのですが、講師料として園や学校側からお金をいただくことも可能です。

営業力が必要になりますが、自分の経歴として記載できることで信用の獲得にも役立ちますのでぜひチャレンジしてみてください。

店舗やギャラリーの一部スペース、一部時間帯

カフェの休業日だけスペースを使わせてもらう、居酒屋を午前中だけ使わせてもらうなど、本来の利用者が使用していない時間帯を有効活用する方法です。

知り合いにカフェや居酒屋などのスペースをもつオーナーがいれば、ぜひ交渉してみましょう。
私が関わたものだけでも、これまでに住宅展示場、自動車販売店のショールーム、マンションのモデルルーム、スポーツクラブの休業日、ショッピングモールの広場など、様々な場所でワークショップが開催できました。
お互いにお客様を紹介し合えるWIN-WINの関係になれれば最高ですね。

注意ポイント

スペースを貸してもらう場合には、特に気遣いと取り決めが大切です。

たとえば、冷蔵庫の上の段はオーナー、下の1段だけ利用させてもらう。
一部屋を借りるだけで、他の部屋や設備には一切触らない。
オーナー側が禁煙で営業しているなら、借りている側も禁煙を徹底するなど。

守らなければオーナー側の営業に支障が出てしまう可能性があるものについては、細心の注意を払いましょう。

イベント出展

ハンドメイド系の方には特にイベント出展がおすすめです。
定期的に各地でハンドメイドマルシェなどが開催されていますので、近所で参加できそうなものがないか調べてみましょう。
普段ネットで販売していても、直接手にとってもらえる機会はとても貴重ですし、新たなお客様との出会いもあって、何よりモチベーションが大きくアップします。

お客様の好みでアクセサリーをその場で作成したり、ブースの片隅で簡単に制作を体験してもらうのも盛り上がります。

ワークショップや講師の募集がある場合には、ぜひ体験会をさせてもらいましょう。
体験会できちんと魅力を伝えられれば、自分のワークショップや教室にお客様をつなげることができます。

注意ポイント

イベント出展の場合は、なるべく安価なものを提供するほうが宣伝効果は高くなります。
儲けに行くよりは、「ファンを増やす」と思って参加すると、イベント後にお客様を増やすことに繋がります。
まずは手に取ってもらうことを目標に参加しましょう。

まとめ

アイデア次第で、どんな場所ででも開催できることに気づいていただけたでしょうか?
自分のワークショップや教室が、どんな場所で開催されていたらお客様が嬉しいかな?とぜひ考えてみてくださいね。

  • この記事を書いた人

ゆり

薬剤師から、某社のサーチエンジンクオリティアップチーム(検索エンジンの中の人)を経て、現在はフリーのwebマーケター&デザイナー&ライター。 1997年からWEBサイト制作をスタートし、企業のオウンドメディアのディレクション、LP制作、チラシ、名刺作成等をはじめとしたマーケティングの支援をメインに、個人でも20ほどのサイトを運営中。 東京都品川区をベースに、これまで1000回以上の親子向けの講座や企業コラボイベントを開催してきた「わたがしひろば(旧ママかつ)」の立ち上げ&ママ講師育成を担当。 品川区と協働で開催する子育てイベント「品川子育てメッセ」IT広報担当。大崎の地域情報誌「新鮮大崎」で子育て記事を連載するほか、品川区の子育て情報サイト「しなっこねっと」の運営など、子育てママをいろいろな側面からサポート中。 私生活では男男女3児の母。

-起業に必要なものを準備しよう